「ジョジョの奇妙な冒険」という漫画があります。
近年はアニメ化やゲーム化、実写映画化なんかもされて知名度がかなり上がっていますね。
筆者 太巻幸々は中学生の時にこの漫画に出会い、今でも愛読書の一つとなっています。
当時私が読んでいたのは第3部、連載開始からすでに2年が経っていました。
いまだに続く人気。
最近読み始めた方の為にこの長い漫画のストーリーなどを極々簡単に解説していこうと思います!
(※ネタバレを含みますので注意してください)
コミック
第1部 「ファントムブラッド」1巻~5巻
第2部 「戦闘潮流」5巻~12巻
第3部 「スターダストクルセイダース」12巻~28巻
第4部 「ダイヤモンドは砕けない」29巻~47巻
第5部 「黄金の風」47巻~63巻
第6部 「ストーンオーシャン」1巻~17巻(ここからは副題が大きくなり1巻~という扱いになる)
第7部 「スティール・ボール・ラン」1巻~24巻
第8部 「ジョジョリオン」1巻~19巻(2018/11/15現在)
第1部 「ファントムブラッド」
1880年のイギリス。
名門貴族ジョージ・ジョースターは道すがら盗賊に襲われます。
瀕死のジョージ。
そこにたまたま通りかかったダリオ・ブランドーはこれをラッキーに思い、自分もジョージの所持品を盗もうと近づくが、ジョージは助けだと思いダリオを命の恩人として困ったことがあったらいつでも助けになることを約束します。
今思えば、このジョージの誤解が全ての根源だったんだな……
ダリオは酒浸りの貧乏生活で不治の病になり息子のディオ・ブランドーに「俺はもうダメだ。お前はジョースター家の養子になって良い人生を送れ!」と言い残してこの世を去ります。
ダリオは働きもせず、奥さんの形見を売ってまでお酒を飼うと言うクズ人間。
そんな父が大嫌いだったディオは父親の死に悲しみもせずジョースター家を乗っ取ることを計画してジョースター家の養子になります。
そこで出会ったのがジョージ・ジョースターの息子ジョナサン・ジョースター。
このジョナサンとディオの青春物語が第一部なんですね。
ここから超ザックリいきますよ(笑)
ディオはジョナサンと仲良くはせず、仲間を作ってジョナサンをイジメます。
でもジョナサンはエリナという彼女ができてハッピーな毎日。
そんなジョナサンが許せずにディオは無理矢理エリナとズキューンなキス。
それを知ったジョナサンはキレてディオをボコボコに。
それ以降ディオとの仲は最悪。
やがて大きくなり、ディオはジョースター家に代々伝わる石仮面が吸血鬼を生み出すアイテムであることを発見。
ジョースター家乗っ取りを実行し、ジョージに毒を盛る瞬間をジョナサンに見られたディオは、自ら石仮面をかぶって吸血鬼に変身!!
吸血鬼ディオめちゃめちゃ強い!
ジョージお父さんは死に、屋敷も全焼。ジョナサンは何とか助かりディオは全身火傷で逃走。
ジョナサンはディオが生きていることを知ると、これはヤバイってことでウィル・A・ツェペリという人から波紋という力を教わります。
波紋つーのは太陽の力…生命エネルギー…オーラ…とにかく吸血鬼に勝てる能力のこと(雑)
一方のディオも吸血鬼軍団を作り、吸血鬼VS波紋使いという前面戦争が勃発してディオの首をはねます。
これでハッピーエンド。
ジョナサンはエリナと結婚して幸せにくらし……
否!!
首だけで生き残っていたディオが首だけでジョナサンを攻撃し、ディオとジョナサンは相打ちにぃぃぃぃ!
ジョナサンはディオもろとも爆死。
命を掛けてエリナを守りました。
完
第2部 「戦闘潮流」
ジョナサンの奥さんであるエリナは実はちゃっかり身ごもっていまして、ジョージ二世を出産、二部の主人公はジョージ二世の子ども、ジョセフ・ジョースター。
つまりジョナサンとエリナの孫ですね。
では早速超ザックリいきます!
舞台は1938年のニューヨーク
ジョセフは幼いころから遺伝的に波紋が使えるという特異体質。
そのおかげで大好きなエリナおばあちゃんをいつも守ることができました。
そんなある日、メキシコで石仮面とともに2000年眠り続ける生物、サンタナが目覚める。
なんとこの生物は石仮面で作った吸血鬼を食べて成長するという生き物。
つまり1部でディオが変身した吸血鬼はこの生物の食糧にすぎないんですね。
メキシコに向かったジョセフは波紋の力でサンタナを撃破するも「ローマに同じようなのが3体いるッスよ!」という情報が入りローマに生物退治に向かう。
そこでジョゼフを待っていたのがシーザー・A・ツェペリ。
なんと、1部に出てきたジョナサンの波紋の師匠、ウィル・A・ツェペリの孫!
シーザーはジョセフを師匠であるリサリサに会わせるためにジョセフを待ってたんですね。
ってことでリサリサ先生の元で修行をして波紋戦士VS生物3体の構図になります。
生物3体、カーズ、ワムウ、エシディシ
VS
波紋使い、リサリサ、ジョセフ、シーザー
ワムウとエシディシは成敗したもののシーザーは死亡。
迎えた最終戦ではカーズが絶対死なない究極生物へと変身!!
死なないは卑怯すぎる(笑)
が、火山の噴火の力を使いカーズを宇宙空間に追いやることに成功し、なんとかこの強烈な抗争を終えることが出来ました。
ジョセフはリサリサの使用人だったスージーQ(なんちゅう名前だ)と結婚。
そして時は流れてさ50年後、老齢の域に入ったジョセフは日本人に嫁いだ娘とその孫に会うため、飛行機で日本へ向かうのでした。
完
第3部 「スターダストクルセイダース」
1987年日本。
ある日突然「悪霊」にとりつかれ、周囲の安全のために留置所に自ら閉じこもった空条承太郎(17歳)のもとに、祖父・ジョセフ・ジョースターが訪れ、承太郎の「悪霊」の正体が精神エネルギーが具現化した「スタンド」というものだと説明します。
スタンドのことをコミックでは当初「霊波紋」なんていう表記がされていました。
ジョジョと言えばスタンド。スタンドの話しはここからになります。
そして3部のラスボスはなんとディオ!!
表記は「DIO」
1部で死んだはずのディオですが、実はジョナサンの体を乗っ取り、首から上がディオ、首から下がジョナサンという体になって復活したのです!
承太郎もジョセフもある時期に突然スタンド使いになりました。
承太郎の母親であるホリィさんにもスタンド能力が発現してるのですが、ホリィさんにはスタンドを扱えず高熱を出して倒れてしまいます。
これって血筋?
血統?
そう考えたジョセフは「ホリィを救うにはDIOを倒すしかない!」と決意し仲間と共にDIO討伐の旅にでるというお話し。
3部はもっともジョジョの奇妙な冒険を象徴した部になっており、スタンド能力もわかりやすいので3部から入る人が非常に多いです。
私もその中の一人です。
ストーリーもとても単純明快で、刺客が現れる→やっつける→次のステージへというロールプレイングゲーム。
説明不要。
DIOが完全に消滅して、ホリィさんは助かり、めでたしめでたし。
完
第4部 「ダイヤモンドは砕けない」
1999年の日本。
海洋冒険家という謎の職業に就いた承太郎(28歳・既婚)はジョセフが80歳近くになったので遺産分配について調査した結果、M県S市にある杜王町という町にジョセフの隠し子がいることが発覚。
それが4部の主人公東方仗助(16歳)。
仗助は承太郎の来訪により父のことを知ると同時に、この町に潜む邪悪なスタンド使いたちとの戦いに巻き込まれてゆくこととなります。
ではまたここからはザックリと。
この町にある、スタンド能力を開花させることができるかもしれない「弓と矢」。
これがこの先のキーアイテムになるのですが、この「弓と矢」なんとか回収することに成功した仗助は広瀬康一・虹村億泰と共に町に潜むさまざまなスタンドに出会います。
4部はそれまでの「スタンド使い=敵か味方」という図式ではなく、料理人やただじゃんけんをしたいだけの子ども、ただ背中を見られたくないだけの男、ネズミ、など、意味不明なキャラがたくさん出てくるんです(笑)
そんな中、とんでもない殺人鬼が潜んでいることがわかった仗助一行はこの殺人鬼から町を守るべく調査に乗り出します。
本当はただ静かに暮らしたいだけの殺人鬼。
でも正体を知られると始末しなければいけない。
そうやって殺人を繰り返したんですね。
死闘を繰り広げる中で、最終的には救急車に跳ねられて死ぬという最期を迎えます。
完
第5部 「黄金の風」
2001年イタリア
4部中心メンバーの1人広瀬康一は承太郎に頼まれ汐華初流乃という少年を探しにイタリアに来ていました。
汐華初流乃はDIO息子ということが調査済で、承太郎は康一に遺伝子調査のために組織の一部を持ち帰ってほしいと依頼したんですね。
自分で行けよと思いますが、まぁいろいろあったんでしょうね。
康一がイタリアに到着してすぐにジョルノ・ジョバーナという15歳の少年にあうのですが、彼こそが康一が探していた汐華初流乃でした。
イタリア名にして生活してたんですね。
ジョナサンの体を持ったDIOの息子ということでスタンド能力も開花しました。
ではザックリと。
幼いころから迫害されて育ったジョルノはある日1人のギャングに助けられ、以来ギャングに強いあこがれを抱くようになります。
15歳になったジョルノはギャングスターになるべく「パッショーネ」という組織に入ります。
チームリーダー、ブローノ・ブチャラティのもと仲間の信頼を得てのし上がっていくブチャラティチーム。
そんな中組織のボスから「俺を裏切った暗殺チームが娘を狙っている。娘のトリッシュを護衛して連れて来てくれ」と命令され、その任務に就きます。
トリッシュはボスの隠し子。
いろいろ表沙汰になったら何かとめんどくさいんでしょうな(笑)
しかし本当のボスの狙いは、娘を守ることではなく自分の手で確実に娘を殺すこと。
なんてクレイジーな!!
ブチャラティーは正義感に溢れた町人に愛されるギャングなのでこれを許すことはできず、ボスを裏切ることを決意!
暗殺チームとボスの追手からトリッシュを守りつつボスの正体を探り、ついにはボスを追いつめる。
チームリーダーのブチャラティーとチームメイト「ナランチャ」「アバッキオ」の2名を失ったがなんとかボスをやっつけ、ジョルノはパッショーネの新たなボスとして君臨したのでした。
完
(個人的に5部の大好きなキャラ「リゾット・ネエロ」についての記事はこちら)
第6部 「ストーンオーシャン」
2011年のアメリカ
21歳の女性、空条徐倫は恋人とのドライブ中に起こした人心事故の犯人としてG.D.st刑務所に収監されました。
空条……
そう、6部の主人公は40歳となった承太郎の娘なんです!
面会に来た承太郎は娘にペンダントを渡しすぐに脱獄することを促すのです。
なんちゅー親だ(笑)
全く意味の解らない話しに、徐倫は承太郎に事の説明を求めるが、そんな中、承太郎がなぞのスタンドホワイトスネイクによって記憶とスタンド能力をディスク化されて、持ち逃げられてしまう。
記憶とスタンド能力をディスク化……意味わかるかな…?
徐倫はいつも家族をほったらかしにしてきた父親が嫌いだった。
なのに父親は命がけで娘を守うろとした。
娘の複雑なイライラは頂点です。
ペンダントの中から出てきた鋭利なものによって指を怪我までする始末。
でもこのペンダントの中身というのがあの「弓と矢」の矢の刃先。
この怪我によってスタンド能力が開花した徐倫は刑務所内に潜むスタンド使いと対峙し、仲間を増やし、ディスク奪還に向け動き出します。
犯人は刑務所内の教戒師エンリコ・プッチ神父。
しかもあのDIOの古き親友!!
まだ出るかDIO!!
素数を数えると心が落ち着くという謎の特技を持つプッチ神父。
DIOが提唱する「天国へ行く方法」には承太郎の記憶のディスクが必要らしく、プッチはその親友の言うところの天国を目指してるんですね。
いよいよわけわからないですね(笑)
消えたプッチを追って徐倫たちは刑務所を脱獄、決戦の地ケープ・カナベラルで死闘を繰り広げます。
復活した承太郎も共闘しますが、時を加速させる能力に目覚めたプッチはとにかく強敵。
承太郎は徐倫を庇ってあっさりと死んでしまいます。
あんなに何部にも渡って登場してきたジョジョの代名詞である承太郎は、びっくりするくらいあっさりやられてしまうんです!!
水辺に浮かぶ承太郎の死体とか、うそだろ…と思いましたねー。
時を加速させて世界を一巡したプッチ。
その世界に入り込めたのは徐倫の仲間で最年少のエンポリオ少年11歳。
この少年以外は、敵も味方も無関係な人間も全滅です。
最終的にこのエンポリオ少年がプッチを倒します。
物凄いラストです。
世界が一巡。
これがなかなかの物議を醸しだしているのですが、時を加速させると世界が終わって、新たな世界が誕生するみたいなことで、パラレルワールドの世界に入ったと解釈されることが多いですね。
その世界に唯一エンポリオ少年だけがたどり着いたという難解なオチです。
物凄く難解な部ですが、これにて長きに亘ったジョースター家とDIOの因縁の対決は終了となりました。
1部でジョージがダリオを命の恩人だと誤解しなければこの物語はどうなっていたのでしょうか。
誰にもわかりません。
で、7部からは時間軸の違うパワレルワールドの話しが始まります。
この時間軸が、エンポリオがたどり着いた世界かどうかはどこにも明記がありません。
その辺は特にこだわりが無いようです。
6部はとても難解ですが、私はすごく好きな部です。
完
(6部の中で大好きなキャラ、ウェザー・リポートについての記事はこちら)
第7部 「スティール・ボール・ラン」
19世紀末のアメリカで6000キロに及ぶ北アメリカ大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」が開催されました。
馬に乗って6000キロを走破するレース。
主人公は足が不自由ながらなんとか馬に乗ってゴールを目指すジョニィ・ジョースターと、謎の鉄球使いジャイロ・ツェペリ。
物語の序盤はスタンドが一切出てこず、4巻くらいまでは普通に楽しい馬レースの話し。
所が話しが進むにつれて物語は違う方向へを舵を切ります。
レース開催の真の目的は、この地に散らばる聖人の遺体の部位を集めること。
その遺体をマンハッタン島のシェルターに埋葬・保管する事によりアメリカを『世界の全ての中心』にしようとしているということなのですが……
もはやよくわかりません(笑)
この遺体には特別な能力があり、全部位を集めることに国の大統領が心血を注ぎます。
ザックリ
というか簡潔に言うと、レースのゴールを目指しながらもスタンド能力で遺体の部位を奪い合うという物語です。
主人公のジョニィというのがまぁまぁの出来損ないキャラ。
そんな彼がジャイロと共にレースを通して成長していく話でもあり、私はジョジョシリーズの中でもトップクラスに好きな部です。
パラレルワールドということもあり、これまでのシリーズで出てきたキャラクターの名前がよく出てきます。
でもやっぱりお気に入りはディエゴ・ブランドー。
そう
DIOです!
自分を恐竜化する能力でありながら最後の最後で「ザ・ワールド」と言った時には鳥肌がたったものです。
ちなみに主人公であるジョニィの能力を爪を弾丸のように飛ばすというもの。
そしてもう1人、ファニーヴァレンタイン大統領がカッコいい!!
DIOと大統領はどちらがラスボスなのか、読む人によって違うといいます。
簡潔にいえば馬のレースですが、この物語の中には数え切れない人物たちの膨大なストーリーたちで構成されています。
ここから読み始めても良いくらいですので、読んでない方はぜひ。
第8部 「ジョジョリオン」
こちらは7部の未来という時間軸になります。
とある3月11日の日本。
4部と同じS市杜王町では大震災が起きて地面が隆起、「壁の目」と言われるようになりました。
そんな壁の目のふもとに埋まっていた記憶喪失の男が主人公です。
この連載が始まったのは2011年の5月。
東日本大震災から2ヶ月後です。
しかもこのS市は4部の頃から仙台がモデルになっており、このタイミングで舞台を震災直後の仙台にするというのはとても衝撃でした。
ストーリーをザックリ紹介。
連載中なので本当にざっくりです。
記憶喪失の男は広瀬康穂によって助け出され、街の名士である東方家に引き取られ、東方定助と名付けられました。
彼は自分が何者なのかを知るために康穂や東方家の人間と多くの交わりを通し、作並カレラという人物から自分の本名が空条仗世文(ジョセフミ)であることがわかります。
しかし以前と何かが違う。
実は壁の目には埋められた2つのものを融合させるという現象を起こす力があり、定助は空条仗世文と吉良吉影の合体した存在であることがわかったのです!
やがて定助は「ロカカカの実」の存在にたどり着きます。
等価交換を起こす果実、ロカカカ。
不妊に悩む女性が食べると妊娠することができた、その代わり母乳を出すことができずに砂が出てしまう。
という、リスクを背負うことになる。
あるいは食べた本人ではなく、周囲の人へリスクをもたらす。
かつて空条仗世文は致命傷を負った吉良を回復させるため、自分の命をかけて吉良にロカカカを食べさせますが震災で地面に埋まってしまい、そこが壁の目となって二人が融合。
そうやってできた存在が定助だったのです。
今、新しいロカカカを巡って物語は進行中
まとめ
いかがでしょうか。
それぞれの部にそれぞれの特色のあるジョジョの奇妙な冒険。
昔からのファンも、最近知った人も、これから読んでみようという人も、楽しめる作品になっていることは間違いないです。
このつたないページが、これから読む人のほんの小さな足掛かりになればと思います。
ありがとうございました。