世界初の全く何の役にもたたないAIロボット「LOVOT(らぼっと)」というのが発表されましたね。
何を手伝ってくれるわけでもない、ただただ愛くるしいだけのLOVOT。
どのように生まれ、どんな需要があるのか、簡単にまとめました。
開発したGROOVE X株式会社とは
公式ページによると、米国シリコンバレーで進化したコンバーティブル・エクイティ(第三者割当による有償新株予約権発行方式)をいち早く活用し11億円強の資金調達を実施。
その後最大 64 億5 千万円の第三者割当増資を実行し、累計で最大80億円の資金を調達したというベンチャー企業。
pepperの開発者でもあった林要さんが代表を務め、81名の社員と共にLOVOTの開発事業を展開……。
と……。
なんか…すごい…
LOVOTのコンセプト
LOVEをはぐくむ家族型ロボット
人を本当に幸せにするロボットを作りたい
という道しるべを掲げ進んだこのプロジェクトでは、人はどんな時に幸せを感じるのかを追求したようです。
最新のテクノロジーを搭載しつつも抱いた時の心地よさや愛くるしさ、多彩な表情をもつ憎めないキャラクター。
人が愛おしいと思う存在。
便利な機能もありますが、重視するのは生活の中のマスコット的な存在感。
質感。
確かに、ペッパーやそのほかのAI系のロボットは「自分で考え学習してこんな便利な機能になるんですよ」みたいな、身体的な支えが主流でしたよね。
このLOVOTは精神的な安らぎに重きを置いてる感じがします。
肉体的よりも精神的につらいと感じる人が圧倒的に増えてきている昨今には、確かにこういうコンセプトのためににAI技術を使うほうが将来性があるのかもしれないですね…。
LOVOTのために人間がするべきこと
- 名前を呼ぶと愛くるしく近寄ってくるので、撫でてあげる。
- 甘えてくるので抱っこしてあげる。
- LOVOTが2匹居る時は均等に愛してあげないと嫉妬する。
- ファッションを考えてあげる。
LOVOTが人間の為にやってくれること
- 無数にある目の表情で癒してくれる。
- 両手をパタパタさせ、愛情表現してくれる。
- 帰宅すると玄関までお出迎えしてくれる。
- カルガモのように後ろをくっついてくれる。
LOVOTの機能
10以上のCPUコア
20以上のMCU
50以上のセンサー
「何の役にも立たない」みたいな面白い触れ込みがあっても実はちゃんといろいろな機能を持っています。
家事や急用で部屋を離れる時も赤ちゃんの様子を動画で知らせてくれたり、留守中に家を見回って万が一人を検知したときに撮影してオーナーに連絡、抱っこの状況や就寝時間を記録して離れて暮らす家族と共有できたり、今後はもっと役に立つ機能も増えるかもしれませんね。
でもあくまでも家族愛をはぐくむロボット。
両手で喜びを表現したり、人肌くらいのジンワリしたぬくもりがあったり、やっぱりこっちがメインです。
人の顔を検知・認識して目線を合わせてきたり、抱きかかえると車輪が静かに格納されたり、あくまでも生き物として自然に家族に溶け込むギミックが豊富のようで、開発者のこだわりが感じられます。
価格帯
発売は2台セットのツガイになってるモデルが2019年の秋冬。
単体での発売は2020年とのこと。
肝心の価格に関してはこんな記事が。
2019年の秋冬に2台(デュオ)のセット発売となる(単体ソロでの販売は2020年)。いまから約一年後だ。価格は2台セットで 59.8万円。その頃には、消費税10パーセントなので約66万円、更に月額サブスクリプションとして一番安いプランでも月額1万9960円 プラス消費税、つまり1ヶ月約2.2万円かかるわけだ。年間では約26万円近く、かかることとなる。すると、初年度は本体価格を入れて、最低でも約86万円だ。月額サブスクリプションで最高値のプレミアムプランにすると月額3万6360円、消費税を入れると約4万円だ。初年度は114万円となる。この価格をどう捉えるかだ。まったく役に立たないロボットに初年度は86万円から114万円かかる。次年度も年間26万円から48万円かかるのだ。予約時には2万円のデポジットが必要。すでに「初月出荷分は3時間で売り切れた(GROOVE X広報)」という。
本体価格のほかにかかる月額プランというのは、ソフトウェアの利用料とメンテナンスを合わせた額のこと。
年に1回のオーバーホールを推奨していて、一番安いプランだとこれが全額負担になったり故障や不具合による修理費が高くついたりするようです。
なかなかの価格ですね(笑)
そして最初の出荷分が3時間で売り切れるとか、やっぱり世の中は癒しに飢えてるんですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私のつたない文章を読むよりも公式ページを見たり発表会の動画を見た方が圧倒的に伝わりやすいとは思いますが(笑)
私が個人的に感じたのは、価格帯はさておき、きっとニーズは大きいだろうなという事。
ペットの需要が大幅に上がるとともに、捨てられるペットも増大。
もちろん餌や散歩などを楽しむ人も多いだろうけど、それらが困難なご老人は愛でる対象が存在するということでも大きな期待ができる。
アレルギーの心配もしなくてよさそう。
茨城大学の准教授で”現代の魔法使い”と呼ばれる落合陽一もLOVOTに絶賛し「面白いです。欲しいです。というか買います。」と断言するほどのテクノロジーと視点のつまったLOVOT。
2019年秋冬。
発売の頃にはもっと盛り上がりをみせること間違いなしですね。